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[09方-ポ-16]ストレッチング方法の違いが表現スポーツにおける股関節開脚度に及ぼす影響

*Kotoko Ono1, Tomohiro Kizuka2, Seiji Ono2, Yumi Terayama2 (1. Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba, 2. Faculty of Health and Sport Sciences, University of Tsukuba)
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【目的】柔軟性は,外傷や筋肉障害の防止,動作可動域の拡大を目的として,様々なスポーツ種目において必要とされる.主に,関節可動域を表す静的柔軟性,動的な運動中における関節可動域を表す動的柔軟性に大別される.柔軟性が特に重要視される新体操やダンスなどの表現スポーツにおいては,可動域を越えた過大な負荷を急速にかけるストレッチングが多くの現場で取り入れられてきたが,これは伸張反射を引き起こし逆効果となる可能性が指摘されている.これに対して,特に多くの技に関わる股関節の柔軟性において,安全性と効果を併せ持ったストレッチングが求められる.しかしながら,ストレッチング方法を比較し,股関節開脚度との関係性について検討している研究は見受けられない.そこで本研究では,表現スポーツ実施に多くの関与を有する前後開脚に着目し,異なるストレッチング方法が開脚度に与える影響を検証することで,静的な股関節開脚の向上に対して有効なストレッチング方法を明らかにすることを目的とした.【方法】対象は,表現スポーツ経験のある女子大学生とし,各対象者が軽負荷ストレッチング,中負荷ストレッチング,過負荷ストレッチングの3種類の柔軟ストレッチング方法を3日間に分けて実施し,各ストレッチング前後の開脚度を測定した.測定では前後開脚実施し,ストレッチング前後での差を開脚度の伸び度として比較した.【結果】前後開脚においては,軽負荷ストレッチングが過負荷ストレッチングと比較して,有意に高い伸び度を示した.【結論】静的柔軟性においては,過大な負荷による急速なストレッチングよりもゆっくりと無理のない範囲で行うストレッチングの方が,有効的である可能性が示された.

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