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[09方-ポ-20]現場での救急サポート活動が学生トレーナーに与える影響心理変容に着目して

*Michiko Hanaoka1 (1. Tokai university)
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【緒言】救急サポートは、アスレティックトレーナー(以降AT)にとって重要な役割の一つであり、スポーツ現場の安心・安全を確保する上で欠かせない活動の一つである。活動にあたっては周到な準備が求められ、当日を含めたこれらの活動は学生ATにとって多くの学びを得る機会と言える。本研究では、現場での救急サポート活動を経験した学生ATが、活動前後でどのような心理的な変容が見られたか分析することで、今後の現場活動におけるAT教育への指針とすることを目的とした。【方法】2023年10月28・29日に学内で開催された大学バスケットボールリーグ戦に会場救急サポートとして活動した学生14名を対象に、活動後、主に救急対応に対して、どのような心理的変容が見られたか、自由記述による質問紙調査を実施した。練習への参加頻度、学年等の関わりを含め分析を行なった。【結果】多くの学生においてポジティブな心理的変容が見られた。一方で、練習参加頻度が低い者、下級生においてネガティブな変容が多く見られた。練習頻度が低い場合、知識や技術の定着が思うように行かず自信を得られるに至らなかった背景が見られた。また下級生は、具体的な練習を反復する中で、上級生と比較して自分の有する知識や技術が不足していることを理解し、自信を喪失するケースが見られた。一方で、練習参加頻度が高く、知識や技術をある程度有している上級生においては、正確な知識や技術を得ることに繋がり、自信がついたという回答する者が多く見られた。【考察及び結論】緊迫感のある現場での救急サポート活動は、学生の現時点で有する知識や技術を顧みる機会となり、積極的な練習参加、主体的な発言をする中で学生ATは自信を得ていく可能性が考えられる。準備期間も含め、現場での活動はシミュレーションでは補えない学生ATの心理的成長を促す貴重な機会であることが示唆された。

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