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[09方-ポ-23]主観的努力度の変化が跳躍運動の踏切の弾性特性に与える影響に関するトレーニング論的考察
*Kiyohide Aoyama1, Takaki Kato2, Junichi Igawa1, Aki Aoyama1, Keitaro Seki1 (1. Nihon Univ., 2. Waseda Univ. graduate school)
身体運動を合目的に実行するためには、目的に応じて適切に出力を制御することが求められるが、村木ほか(1996)は主観的努力度80%を境に運動の質が変容することを報告している。しかし、跳躍運動の踏切の弾性特性については言及されていない。そこで本研究は、主観的努力度の変化が跳躍運動の踏切の弾性に与える影響について検討した。
被験者には男子体育専攻学生30名を用いた。実験試技として30cmの台高からのドロップジャンプを、腕の振込動作を用いないようにして、主観的努力度30、60、80、100%とランダムに変化させて行わせた。各試技の跳躍高を算出するとともに、踏切の弾性を検討するためにバネ係数をLuhtanen and Komi(1980)の方法を用いて算出した。跳躍高については正確なグレーディングができているかを確認するために1要因分散分析を、そしてバネ係数については2要因分散分析[主観的努力度(30、60、80、100%)×踏切局面(エキセントリック局面、コンセントリック局面]を行った。
分析の結果、跳躍高については有意な主効果が認められ、多重比較検定の結果、全ての主観的努力度間で有意差が認められた。バネ係数に関しても有意な交互作用が認められたため、単純主効果を検討した。多重比較検定の結果、エキセントリック局面で30%<60%=80%=100%(P<.001)という結果が得られた。このような結果から、主観的努力度の変化によって、跳躍高というパフォーマンスは変化しているが、バネの弾性の観点から見ると、30%という低努力度と全ての努力度(60%・80%・100%)の間には差異が認められることが明らかとなった。
以上のことから、ドロップジャンプにおいては、パフォーマンスである跳躍高が変化しても主観的努力度のかなり広い幅で踏切時の弾性が変化しないことが明らかとなった。
被験者には男子体育専攻学生30名を用いた。実験試技として30cmの台高からのドロップジャンプを、腕の振込動作を用いないようにして、主観的努力度30、60、80、100%とランダムに変化させて行わせた。各試技の跳躍高を算出するとともに、踏切の弾性を検討するためにバネ係数をLuhtanen and Komi(1980)の方法を用いて算出した。跳躍高については正確なグレーディングができているかを確認するために1要因分散分析を、そしてバネ係数については2要因分散分析[主観的努力度(30、60、80、100%)×踏切局面(エキセントリック局面、コンセントリック局面]を行った。
分析の結果、跳躍高については有意な主効果が認められ、多重比較検定の結果、全ての主観的努力度間で有意差が認められた。バネ係数に関しても有意な交互作用が認められたため、単純主効果を検討した。多重比較検定の結果、エキセントリック局面で30%<60%=80%=100%(P<.001)という結果が得られた。このような結果から、主観的努力度の変化によって、跳躍高というパフォーマンスは変化しているが、バネの弾性の観点から見ると、30%という低努力度と全ての努力度(60%・80%・100%)の間には差異が認められることが明らかとなった。
以上のことから、ドロップジャンプにおいては、パフォーマンスである跳躍高が変化しても主観的努力度のかなり広い幅で踏切時の弾性が変化しないことが明らかとなった。
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