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[09方-ポ-27]陸上競技において上半身トレーニングが腕振り動作と疾走能力に及ぼす影響

*Taiki Hiura1, Takashi Kawano2, Goro Moriki2 (1. Hiroshima Bunka Gakuen University Graduate School of Human Health Science, 2. Hiroshima Bunka Gakuen University Faculty of Human Health Science)
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短距離走のパフォーマンスを向上させる要因の1つである腕振りについては、行うことで疾走速度及びストライド長が向上すること、進行方向の腕振りを大きくすることで加速期疾走速度が向上すること等が示唆されている。しかし、先行研究では熟練者の動作の検討から理想的な腕振りについて言及しているが、個人内でのパフオーマンス向上に伴う動作の変化、及び動作の改善によるパフォーマンス向上効果、等については明確になっていない。以上のことから、本研究では長期の継続した上半身トレーニングによる筋力向上が腕振り動作の変化に与える影響、そしてそれに伴う疾走能力の変化について検討することを目的とした。研究方法として、被験者は、大学陸上競技部の競技者16名とし、上半身のウエイトトレーニングを継続する群8名(以下、Tra群)、トレーニングを継続しない群8名(以下、Con群)に分けた。測定概要は、まず全被験者を集めて体組成測定、筋力測定、および60m疾走タイム測定を行わせた(事前測定)。その後、Tra群は通常トレーニングに加え上半身トレーニング(3種目:ベンチプレス、ショルダープレス、ベントオーバーロー)を継続的に行わせ、Con群は通常トレーニングのみ行わせた。そして、トレーニング開始から1ヶ月目、2ヶ月目、および3ヶ月目(事後測定)に事前測定と同様の測定を行い、結果を比較検討した。測定項目は、①体組成、②筋力(3種目のMAX重量)、③60m疾走タイム、④ストライド長、⑤腕振り動作(腕の振り下ろしと足の接地タイミング、及び腕振りの可動域を分析)とした。その結果、Tra群において筋力が向上し腕振り動作が改善し、疾走速度が向上した。一方、Con群においては、有意な変化が認められなかった。これらの結果から、上半身トレーニングによる筋力の向上が腕振り動作および疾走能力の向上に寄与することが示唆された。

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