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【シンポジウム31】孤独に寄り添う社会的処方やテクノロジーの可能性

Thu. Oct 30, 2025 10:10 AM - 11:40 AM JST
Thu. Oct 30, 2025 1:10 AM - 2:40 AM UTC
Room 2 (Reception Hall)
座長:髙田 礼子(聖マリアンナ医科大学予防医学教室)
   藤田 卓仙(東京財団)
指定発言者:藤田 卓仙(東京財団)
孤独は、いまや感情の問題にとどまらず、公衆衛生上の重大な課題とされています。うつ病、認知症、肥満、心疾患などの身体的・精神的健康への影響に加え、医療・介護資源の逼迫や地域社会のつながりの希薄化など、社会全体にも深刻な影響を及ぼします。こうした中で、孤独は「健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health)」の一つとして捉えられ、その解決には医療や福祉の従来の枠組みを超えた新たなアプローチが求められています。 
 本企画では、まず西 智弘先生より、孤独に対する社会的処方の基本的な考え方とその実践、自験例に加え、海外におけるテクノロジーを取り入れた先進的な事例をご紹介いただきます。次に後藤 励先生からは、孤独が医療経済に与える影響や、その定量的評価の枠組みについてお話しいただきます。続いて泉 啓介先生より、ウェアラブル端末による生体データの解析を通じて孤独の兆候を捉えることができるかという、臨床研究の知見をご報告いただきます。さらに森 德郎先生からは、地域医療の現場において社会的処方をいかに実装し、持続可能な形で展開していくか、その現実的な課題と工夫について語っていただきます。そして最後に、藤田卓仙先生に指定発言者として、法政策やテクノロジー活用の観点から、今後の展望と実装に向けた論点を提示していただきます。
 本セッションでは、医療・地域・経済・技術・政策という多角的な視点を通じて、孤独という現代的課題にどう向き合い、どのように寄り添っていくかを探ります。誰もがつながりを実感しながら、健康で充実した暮らしを送るための未来像を共有する場となることを願っております。

[シンポジウム31-1]社会的処方と暮らしの保健室

*Nishi Tomohiro (Pluscare Association)

[シンポジウム31-2]「孤独対策に関する医療経済評価」

*REI GOTO (Keio University)

[シンポジウム31-3]孤独に寄り添う社会的処方やテクノロジー

*Tokuro Mori (Medical Corporation Mokuseikai, Ōtawa Clinic)

[シンポジウム31-4]ウェアラブルデバイスで孤独感などの心理状態を示すデジタルバイオマーカーを見出せるか?:前向き観察研究

*Keisuke Izumi1,2,3, Satoshi Fujino1, Hinano Fujimoto1, Toshikazu Fukami1, Mayumi Akisada4, Kiriko Yanagawa1, Reiko Katsuma1, Mayumi Kouzaka1, Shutaro Uematsu1,5, Aiko Eto1,6, Tokuro Mori4, Kazumichi Minato1 (1. TechDoctor Inc., 2. Division of Rheumatology, Department of Internal Medicine, Keio University School of Medicine, 3. NHO Tokyo Medical Center, 4. Otawa Medical Institule, 5. School of Medicine, Chiba University, 6. Research Center for Child Mental Development, Chiba University)