講演情報

[1B09]非正常時対応における学習するポテンシャルの寄与に関する研究

*堀内 友翔1、北村 正晴2、高橋 信1 (1. 東北大、2. テムス研究所)

キーワード:

事例分析、ヒューマンファクターズ、Safety-II、学習するポテンシャル

原子力発電所を含む社会技術システムの安全を「できるだけ多くのことが正しい方向へ向かうこと」と捉える考え方(Safety-II)が注目されており,安全にはレジリエンスポテンシャルが重要であるとされている。トラブルなどの非正常時には,運転員らは学習した内容に基づいて監視・予見・対処していると考えられる。本研究では,美浜発電所2号炉蒸気発生器伝熱管破損事故において体系的に抽出した非正常時対応行為を①プラント駆動の行為,②手順書駆動の行為,③知識駆動の行為に分類して,学習するポテンシャルとの関連を分析した。設備や手順書の改善のような再発防止対策は,ある③知識駆動の行為を①プラント駆動又は②手順書駆動の行為にするものと考えられる。一方,全ての事象を事前に想定できないため,非正常時に③知識駆動の行為を行えるようにすることも重要であり,Safety-IIの観点でのポジティブな教訓反映が重要であると考えられる。

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