講演情報

[2B06]核融合炉用放射線遮蔽材適用に向けたホウ化タングステンサーメットの開発

*山村 海爾1、荻野 靖之1、陣場 優貴1、余 浩1、近藤 創介1、笠田 竜太1 (1. 東北大)

キーワード:

放射線遮蔽、ホウ化タングステン、炉材料

ホウ化タングステン(WB)は、現在放射線遮蔽材として使用されている水や鉛に比べ、中性子およびγ線遮蔽性能が高い。そのため、中心にある超伝導コイルを防護するための放射線遮蔽材を設置する領域が限られる問題がある球状トカマクの遮蔽材として期待されている。しかし、ホウ化タングステンは難焼結性、低熱伝導率、低破壊靭性であり、構造材として使用するためにはこれらの改善が必要になる。本研究では、焼結助剤として低融点・高熱伝導率・延性材料であるCuを添加し、WB-Cuサーメットを作製し、WBの焼結性・熱的特性・破壊靭性への影響を明らかにする。パルス通電焼結、1500 ℃、15 minで焼結したサーメット試料は、ホットプレス、1900 ℃、3 hで作製したWB単相試料に比べ、焼結密度・熱拡散率・破壊靭性いずれも向上した。Cu焼結助剤添加したサーメットはWBの焼結性・熱的特性・機械的特性を向上させる有効な手段である可能性が示唆された。

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