講演情報

[2B07]強度特性と熱伝導特性のトレードオフ克服を目指したCuYZr-WO3酸化物分散強化銅合金の機械特性および微細組織

*高 子墨1、余 浩1、笠田 竜太1 (1. 東北大学)

キーワード:

酸化物分散強化銅合金、機械合金化

環状磁場閉じ込め方式核融合炉におけるダイバータは、熱を輸送しプラズマ中の不純物を取り出す役割を担っている。そのため、ヒートシンクの材料には、熱伝導率が高く、高温での機械的性質に優れ、耐照射性に優れた材料が求められており、特に熱伝導率の観点から銅合金が候補に挙がっている。ITERのダイバータには析出硬化合金であるCuCrZrが使用されているが、原型炉以降に期待される高温強度特性や耐照射性が不十分であると考えられている。内部酸化法によって製造される分散強化銅合金Glidcopは高温での結晶粗大化を克服できることが知られているが、分散粒子であるアルミニウム酸化物のサイズの微細化には限界があり、更なる特性向上は難しい。本研究では、ODS銅合金中の分散粒子の緻密化、均一化を図るために、ガスアトマイズしたCu-Y-Zr合金粉末およびWO3粉末をMA法の出発原料として製造して用いた。これらの研究により、従来の方法よりもMA処理効率を著しく向上することができたため、今後のODS銅合金の量産化に寄与できる成果が得られたと言える。

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