講演情報

[2C13]福島における放射性物質分布調査(8) 河川水の水質分析による源流域から河川流域にかけての溶存態Cs-137の動態の変化の解明

*戸村 光佑1、恩田 裕一1、高橋 純子1、坂口 綾1、五十嵐 康記1、川野 泰地1 (1. 筑波大)

キーワード:

溶存態Cs-137、溶出経路、イオン競合性、有機物分解

福島県内の森林源流域で森林から河川に移行した原発事故由来のCs-137が、水中で溶存態Cs-137として溶出していく経路が源流域から河川にかけて変化する過程を、渓流水・河川水の水質分析によって考察した。
福島県川俣町山木屋地区の森林源流域から口太川流域にかけての渓流水・河川水を採取し、水中のカリウムイオン濃度と溶存有機炭素(DOC)濃度の測定を行った。そして、同時に採取したサンプルのCs-137濃度の測定結果と比較し、カリウムイオンなどとのイオン競合性による溶出と有機物分解による溶出の寄与を考察した。
その結果、有機物分解による溶出が主要な森林源流域から、河川上・中・下流域にかけてイオン競合性による溶出の寄与が増加していく過程を明らかにすることができた。

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