講演情報

[2E12]GOTHICによる福島第一原子力発電所2号機炉心損傷前後のD/W内FP移行解析

*野﨑 謙一朗1、チャイ プンフイ1、末廣 祥一1、溝上 暢人2、平井 睦2、堀田 亮年2、溝上 伸也2 (1. テプシス、2. 東電HD)

キーワード:

福島第一原子力発電所2号機、FP移行、D/W CAMS指示値、GOTHICコード

福島第一原子力発電所2号機シールドプラグ位置に高い線量率が観測されている。この原因と考えられるCsが到達した時期、及び量を明らかにするため、炉心損傷が進行した2011年3月14日18:00~22:40における2号機D/W内のFP移行挙動の推定を試みた。GOTHIC v8.4(QA)の3次元モデルを用いてD/W内の流動状況を解析した。この期間の格納容器からの漏えい箇所は明らかではないが、検討の目的を踏まえ、21:20前後にD/Wトップヘッドフランジからの一時的な気相漏えいを仮定した。また、この時期の代表的なγ線源と考えられるCsIをエアロゾルとして流入させ、D/W内の分布の時間変化を解析した。これとI,CsがD/W内に100%存在した場合のD/W CAMS指示値に関する既往の評価結果からD/W CAMS指示値を評価し、この評価値が実測値と概ね一致するようにCsIの流入量を調整した。その結果、この期間にD/Wから漏えいしたCsIの量は小さく、シールドプラグの高い線量率の原因となった漏えいは、より後の段階で生じたと推定した。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン