講演情報

[2F07]透過型の核共鳴蛍光散乱を用いたPb-206の双極子遷移強度の測定

*静間 俊行1,2、Omer Mohamed2、羽島 良一1、小泉 光生2、全 炳俊3、大垣 英明3、平 義隆4 (1. 量研関西、2. 原子力機構、3. 京大、4. 分子研)

キーワード:

核共鳴蛍光散乱、双極子遷移強度

分子科学研究所UVSOR施設において、レーザーコンプトンγ線を用いたPb-206の透過型の核共鳴蛍光散乱(NRF)実験を行った。通常のNRFの測定では、γ線ビームをターゲットに照射し、散乱γ線を測定する。そのため、基底状態への分岐比b0を乗じた散乱強度G0*b0が求まる。一方、透過型のNRFでは、吸収ターゲットを透過したγ線ビームを吸収ターゲットと同じ核種からなる別のターゲット(Witness Plate、WP)に照射し、WPターゲットから放出されるNRFγ線を測定する。NRFγ線の収量は、吸収ターゲットにおける共鳴吸収の大きさに依存するため、その測定から基底状態から共鳴準位への励起強度G0を直接求めることができる。また、通常のNRFの測定結果を用いて、分岐比b0が求まる。今回、原理実証を目的としてPb-206ターゲットを用いた測定を行った。本発表では、透過型のNRFの実験手法および測定結果について報告する。

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