講演情報

[2H04]空冷時における燃料デブリ熱挙動推定技術の開発(7) 原子炉格納容器内熱挙動における燃料デブリの多孔質体内部構造の影響

*上澤 伸一郎1、小野 綾子1、山下 晋1、佐野 吉彦2、吉田 啓之1 (1. JAEA、2. 静岡大学)

キーワード:

JUPITER、多孔質体モデル、自然対流、空冷、燃料デブリ、東京電力福島第一原子力発電所

東京電力福島第一原子力発電所の原子炉格納容器(PCV)内燃料デブリの熱挙動を推定するため、JUPITERコードへの多孔質体モデル追加による燃料デブリ熱挙動解析手法の開発を進めている。本報では、燃料デブリの多孔質体内部構造として、気泡分散型、トラス構造型、粒子充填層型を仮定したときのPCV内熱挙動へ与える影響について報告する。各構造型に対して燃料デブリ内の温度分布を比較したところ、粒子充填層型の燃料デブリの温度が最も高かった。これは、燃料デブリの点接触を仮定した粒子充填層型では、有効熱伝導率が低く評価されたことに起因する。一方、気泡分散型では、燃料デブリが結合しているため有効熱伝導率が高く、最も燃料デブリ温度が低かった。トラス構造型は、両構造の中間値程度であった。PCV内の熱挙動は多孔質体内部構造により大きく異なり、より正確な熱挙動の推定には多孔質体内部構造を把握と、対応した有効熱伝導モデルの開発が必要である。

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