講演情報

[2M20]Al共存下における過飽和ケイ酸析出に対する温度および固相の内部間隙の影響

*日下 佑太朗1、千田 太詩1、関 亜美1、新堀 雄一1 (1. 東北大)

キーワード:

高レベル放射性廃棄物、過飽和ケイ酸、アルミニウム、析出、温度依存性、固相粒径、地層処分、コロイド移行、内部間隙、天然バリア

地層処分の安全評価において、処分場周辺のpH変動場におけるケイ酸の析出には地下水流路閉塞に伴う核種移行遅延が期待できる。本研究では、温度および固相の内部間隙が、Al共存下のケイ酸析出挙動に与える影響を調べた。二次間隙の影響については固相(多孔質のアモルファスシリカ)の粒径を実験パラメータとした。ケイ酸の初期過飽和濃度を8 mM、Alイオン濃度を0.14 mMに設定し、15~40℃の範囲で温度依存性を調べた結果から、高温条件で析出量および見かけの析出速度定数は増加した。また、Alが固相表面への析出を阻害する可能性が示唆された。さらに、固相粒径が大きくなるに従って見かけの析出速度定数は小さくなり、析出に利用される固相内の内部間隙が粒子表面から一部の領域に限定されることが明らかになった。しかし、いずれの条件においても見かけの析出速度定数は10-10 m/sオーダーであり、Al共存下においてもケイ酸の析出による流路の閉塞効果が期待できる。

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