講演情報
[P1-14]衛星画像のスペクトルデータを用いたブナの豊凶指数の推定
*武藏 奏汰1、鈴木 静男1、高橋 幸弘2 (1. 沼津工業高等専門学校、2. 北海道大学大学院理学研究院)
キーワード:
ブナ堅果、豊凶予測、リモートセンシング、衛星画像、熊の出現頻度
近年、ツキノワグマの出没件数が増加傾向にあり、2023年は熊による被害人数が過去16年間で最も多くなった。今後も熊の出没数が増加する可能性があるため、熊による被害を警戒する必要がある。東北地方の熊の出没数は、ブナ堅果の豊凶によって変化することがわかっている。本研究では、リモートセンシングによるブナ堅果豊凶予測モデルを作成する。加えてブナ堅果豊凶マップから熊の出没頻度の推論を目指す。ブナ堅果の豊凶は、調査地毎に測定されているが、広範囲におけるブナ堅果の豊凶分布は把握されていない。Ben Jollyらが先行研究として衛星画像を用いて、ブナの開花状態を広範囲で推定しているため、本研究では、ブナの花と葉に注目し、ブナが開花する5月頃と紅葉する前の8月頃の衛星画像のスペクトルデータを用いて、ブナ堅果の豊凶を推定する。さらに、推定結果と熊の出現頻度の相関関係より、熊の出現可能性を推論し、熊出現の注意喚起をすることを目指す。
