講演情報
[P1-35]東京23区における賃貸オフィスビルストックの地域性と経年変化
*松尾 和史1、堤 盛人2、今関 豊和3 (1. 筑波大学大学院システム情報工学研究群、2. 筑波大学システム情報系、3. 株式会社オフィスビル総合研究所)
キーワード:
賃貸オフィス市場、ストック、新規供給、オフィスビル
都市再生と国際競争力の向上を目的に、2000年以降、大規模な再開発が促進され、これまでに数多くのオフィスビルが建設されてきた。但し、これらのストックの変化について、ミクロな視点で捉えられることは少ない。本研究では、賃貸オフィス市場における詳細なストックデータを用いて、東京23区におけるオフィスビルストックの地域性と時間的な変化の特徴を明らかにすることを目的とする。竣工年別のオフィスストックピラミッドや地理的特徴、構造的特徴ごとのストックを算出し、整理した結果、オフィスビルの大規模化によって、供給棟数が減少した一方で、供給量は大きく変化していないことがわかった。また、オフィスビルの供給は都心部の一部の地域に集中しており、過去20年で、オフィスビルの集積度合いは強まっている。但し、都心部の好立地には、築年数の経過した歴史的建造物も残されており、再開発と保全・管理が共存していることがわかった。
