講演情報

[P2-20]ドローンで撮影した画像から生成したバーチャルリアリティ(VR)空間を用いた空き家現地調査の効率化の検討

*秋山 祐樹1、飯塚 浩太郎2、山内 啓之3、杉田 暁4 (1. 東京都市大学、2. 東京大学、3. 立命館大学、4. 中部大学)
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キーワード:

空き家、ドローン、バーチャルリアリティ(VR)、現地調査、3Dモデル

近年,日本では空き家の増加が顕著であり,自治体による空き家分布調査が進められているが,現状の調査方法は個別の現地調査に依存しており,多大な時間とコストを要している.そこで,本研究ではドローンとVRを用いて,迅速かつ低コストで広域の空き家の現地調査を実現する手法を提案した.ドローンで撮影した画像から対象地域全体の3Dモデルを構築するとともに,UnityとVRChatを用いてVRワールドを作成することで,VR空間での現地調査を可能にした.研究対象地域である岡山県吉備中央町での実証実験では,24人の被験者による建物ごとの判定結果から,85.2%の精度で空き家・非空き家の判定ができた.特に,非空き家は95.7%と非常に高い精度で判定できた.この結果は,非空き家を事前に特定し,自治体による物理的な現地調査を要する建物数の大幅な縮減につながる.その結果,自治体の空き家対策の負担軽減に寄与できる.