講演情報

[P2-33]効果的な感染症対策に向けた未成年者の行動パターン及び行動範囲の推定

*吉見 宇弘1、秋山 祐樹1 (1. 東京都市大学)
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キーワード:

未成年者、行動パターン、行動範囲、統計、感染症対策

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは,感染症対策への意識を高める契機となった.しかし,未成年者は衛生意識が未発達であり,手洗いやマスクの着用など基本的な感染予防策の徹底が難しい.そして,教育機関等の閉鎖空間における接触機会が多いため,感染症が急速に広がりやすい.また,軽微な症状や無症状の感染者も多く,家族や地域社会へ感染が拡大するケースも少なくない.そのため,感染症対策の立案では,感染の温床となり得る未成年者の人流を分析し,把握することが重要である.しかし,未成年者はスマートフォンの所持率が低いため,携帯端末の位置情報に基づく人流把握が困難である.そこで,本研究では,各種統計情報を統合し,個々の住宅に居住する未成年者の行動パターンおよび行動範囲を全国規模で推定する手法を開発した.この手法により,全ての年齢層の人流把握が実現し,より効果的な感染症対策の立案や実施に繋がると期待される.