セッション詳細

[WS20]ワークショップ20:在宅で挑む終末期がん患者の苦痛緩和~緩和的鎮静の決断と多職種の力~(公募企画)

2026年7月5日(日) 13:15 〜 14:45
第13会場(札幌市産業振興センター セミナールームC)
座長:大屋 清文(医療法人平和の森 ピースホームケアクリニック京都),山口 健也(地域医療機能推進機構 九州病院 緩和ケア科)
在宅終末期がん患者に対する緩和的鎮静は、治療抵抗性の苦痛に対する重要な選択肢である一方、適応判断や開始時期、家族への説明、多職種連携など多面的な課題を伴う。特に在宅医療では、限られた人員や時間、地理的制約、24時間対応体制の差といった病院とは異なる環境下で意思決定が行われるため、鎮静の是非のみならず「どのような思考プロセスを経てその判断に至るのか」を言語化し共有することが重要となる。
本ワークショップでは、鎮静の具体的手技ではなく、意思決定プロセスと多職種連携に焦点を当てる。基礎レクチャーでは、鎮静の定義や倫理的4要件、「治療抵抗性の苦痛」の概念整理に加え、在宅医療特有の制約や判断の揺らぎ、臨床現場で生じやすい葛藤について整理する。続く症例検討では、「家族の罪悪感」や「会話が可能な程度の鎮静を望む」といった現実的課題を織り込みながら、鎮静に至る前に検討すべきケアや代替手段、多職種での合意形成の進め方を具体的に議論する。さらに、北九州の在宅医療チームの実践を手がかりに、「断らない」「一緒に考える」という姿勢を支える専門性への敬意と責任共有、多職種プロフェッショナリズムに基づく協働の在り方を言語化する。加えてICT(MCS)を活用した意思決定の可視化と共有方法にも触れ、地域全体で学び合いながら実践の質を高めていく視点を提示し、明日からの臨床に活かせる対話と協働のフレームワークを提供する。

【座長略歴】

大屋清文:慶應義塾大学卒。飯塚病院緩和ケア科、京都桂病院等を経て現ピースホームケアクリニック京都院長。Johns Hopkins大学MPH修了、京都大学博士課程在籍。

山口健也:自治医科大学卒。福岡県で地域医療に従事後、JCHO九州病院緩和ケア科・総合診療科。日本緩和医療学会九州支部長。

【ファシリテーター略歴】

中安一夫:自治医科大学卒。山口県で地域医療に従事後、飯塚病院総合診療科を経て頴田病院在宅医療センター長。総合診療・在宅医療・緩和医療の各専門医・指導医。

進谷憲亮:九州大学卒。国内外で総合診療・在宅医療に従事し、ファミリーヘルスクリニック北九州を開設。

永津有理:麻生医療専門学校看護科卒。急性期医療経験後、訪問看護に従事し現在頴田病院在宅医療センター所属。

大島香織:北九州市戸畑看護専門学校卒。ICU等での経験を経て訪問看護ステーションぽっぽスマイルを設立し、地域連携と人材育成に取り組む。

[WS20-1]在宅で挑む終末期がん患者の苦痛緩和~緩和的鎮静の決断と多職種の力~

中安 一夫1, 永津 有理1, 山口 健也2, 大屋 清文3, 進谷 憲亮4, 大島 香織5 (1.医療法人博愛会 頴田病院, 2.地域医療機能推進機構 九州病院, 3.ピースホームケアクリニック京都, 4.ファミリーヘルスクリニック北九州, 5.訪問看護ステーションぽっぽスマイル)
<略歴>
2008年 自治医科大学 医学部医学科 卒業
2008年-2010年 山口県立総合医療センター 初期研修医
2010年-2012年 萩市大島診療所
2012年-2013年 山口県立総合医療センター後期研修医 (現 長州総合診療プログラム 1期生
2013年-2015年 周防大島町立東和病院
2015年-2017年 岩国市立美和病院
2017年-2018年 飯塚病院 総合診療科スタッフ
2018年-2020年 頴田病院 一般・地域包括ケア病棟センター長2021年-現在   頴田病院 在宅医療センター長 
<所属学会>
プライマリ・ケア連合学会、内科学会、緩和医療学会、在宅医療連合学会、地域総合診療医学会、病院総合診療医学会
<資格>
総合内科専門医・指導医、家庭医療専門医・指導医、在宅医療専門医・指導医緩和医療専門医・指導医、地域総合診療専門医・指導医、病院総合診療専門医・指導医

[WS20-2]在宅で挑む終末期がん患者の苦痛緩和
~緩和的鎮静の決断と多職種の力~

永津 有理 (頴田病院 在宅医療センター)
1994年3月 麻生医療専門学校 看護科 卒業
1994年4月 株式会社麻生 飯塚病院 勤務 
(整形外科病棟・循環器内科病棟・集中治療室・MayoClinic ExchangeProgram終了)
2013年5月 アップルハート訪問看護ステーション 勤務 在宅医療に従事開始
2017年2月 ハッピーライフ訪問看護ステーション 勤務
2019年4月 頴田病院 在宅医療センター 勤務(現在 特定行為研修受講中)

[WS20-3]在宅で挑む終末期がん患者の苦痛緩和~緩和的鎮静の決断と多職種の力~

進谷 憲亮 (ファミリーヘルスクリニック北九州)
2013年 東京都立多摩総合医療センター 初期研修2015年 同センター ER・総合診療 後期研修2018年 特定非営利活動法人ジャパンハート 旧Asia Alliance Medical Center in Cambodia 医師ボランティア2019年 医療法人実幸会 武蔵国分寺公園クリニック2021年 社会福祉法人恩賜財団済生会 福岡県済生会支部 済生会八幡総合病院 総合内科医長2022年 ファミリーヘルスクリニック北九州

[WS20-4]在宅で挑む終末期がん患者の苦痛緩和~緩和的鎮静の決断と多職種の力~

大島 香織 (訪問看護ステーション ぽっぽスマイル)
大島 香織 略歴
①2008年 北九州市戸畑看護専門学校卒業、看護師免許取得。②2008年 東大和病院集中治療室勤務。急性期医療・重症患者管理に従事。
③2010年 麻生飯塚病院集中治療室勤務。高度急性期医療の経験を積む。
④2012年 浅木病院回復期リハビリテーション病棟勤務。退院支援・在宅復帰支援に携わる。
⑤2019年 株式会社Heartcare設立。訪問看護ステーションぽっぽスマイルを開設。地域に根ざした在宅医療の体制構築、地域多職種連携の強化、持続可能な運営体制の確立に取り組み、現在は代表として地域包括ケアの推進と人材育成を行っている。