講演情報

[R3P-17]GHz超音波干渉法を用いた27 GPaまでのhcp-Feの縦波・横波速度

黑阪 紘志1、*寺崎 英紀1、米田 明2、河波 優輔1、近藤 忠2、石田 遼真2、山崎 大輔3、平尾 直久4 (1. 岡山大・院環境生命自然、2. 大阪大・院理、3. 岡山大・惑星研、4. 高輝度光科学研究セ)

キーワード:

hcp-Fe、縦波速度、横波速度、超音波干渉法、ダイヤモンドアンビルセル

GHz超音波干渉法は、ダイヤモンドアンビルセル(DAC)中の高圧下の金属試料の縦波・横波速度(VP, VS)両方を直接測定することのできる数少ない手法の一つである(e.g., Spetzler et al. 1993, Yoneda et al. 2025)。本研究では、GHz超音波干渉法を用いて惑星固体コアの主要相と考えられるhcp構造を持つFe ε相(hcp-Fe)の縦波、横波速度を、27 GPaの圧力条件まで測定した。速度測定は、岡大理学部設置のGHz測定装置を用い実施した。試料密度は、SPring-8 BL10XUにてその場X線回折により測定した。
18–27 GPaにおける測定の結果、hcp-Feの速度は縦波速度=6.80(17) –7.19(34) km/s, 横波速度=3.75(16) –3.81(18) km/sが得られた。本結果を先行研究の結果と比較したところ、縦波速度が非弾性X線散乱法(e.g., Ikuta et al. 2022)やピコ・セカンド法(Decremps et al. 2014)による測定結果と2–8%の差で一致した。また横波速度については、核共鳴非弾性X線散乱法で得られたデバイ音速とデバイモデルを用いて算出された横波速度(Murphy et al. 2013)と1–3%の差で一致した。本研究で特筆すべきは、hcp-Feの横波速度を直接測定した点である。また得られたhcp-Feの縦波・横波速度と密度からhcp-Feの弾性定数を見積もった。18–27 GPaの測定圧力条件において、断熱体積弾性率KS= 248–301 GPaと剛性率μ=127–136 GPaが得られた。