講演情報
[R5P-02]Oued Chebeika 002に観察されたPorous Lithologyの岩石鉱物学的記載
*榎戸 祐馬1、守屋 建作2、石崎 拓也1、櫻井 亮輔1、Black Jay2、Mahan Brandon2、臼井 寛裕1 (1. 宇宙科学研究所、2. The University of Melbourne)
キーワード:
炭素質コンドライト、水質変成
Oued Chebeika 002は新たに発見されたCIコンドライト隕石であり、その岩石鉱物学的特徴はリュウグウやベヌーの帰還試料との共通点も多い(Gattacceca et al., 2025)。我々は長径1~3mm程度の粒子10個に対しXCT撮像を実施し、母天体で経験した水質変成の違いを反映していると考えられる岩相の多様性を3次元的に調査した。
10個の粒子の大部分はCIコンドライトの主要岩相に類似した特徴を示していたが、いくつかの粒子内には異なる岩相が見られた。具体的には、dense material (Fe-rich phase)に富む岩相、dense materialに枯渇した岩相、そしてumサイズの空孔を多く含む岩相(porous lithology)が観察された。
Porous lithologyを含む粒子は樹脂埋めをし、前後のXCT3次元イメージをもとにこの岩相を研磨面に露出させ、岩石鉱物学的記載を行った。Porous lithologyには10-20umサイズの不規則形状な空隙(多くは角張った形状)が高密度に分布しており、空孔同士が3次元的に連結しているものも存在する。周辺の岩相との境界は明瞭である。また、自形の鉄に富む結晶(硫化鉄や酸化鉄)が多く、粗粒な層状ケイ酸塩も卓越しており、層状ケイ酸塩の結晶間にうねった隙間(wrinkled texture)が多く存在する。研磨面の観察では、空孔、粗粒な層状ケイ酸塩、自形の鉄に富む鉱物が連続的に並んでいる産状も確認され、流体の存在した空間として結晶成長の場となっていた可能性を示唆している。
これらの特徴から、porous lithologyの形成シナリオとして以下のようなものを考えている。(1) 初生的には比較的多孔質な領域であった。(2)高い浸透性のため母天体内部で流体が局所的に集中した。(3) その結果、主要な岩相と比べて強い水質変成が起こり、phyllosilicateが粗粒化するとともに、空隙は部分的に保存され、部分的には溶解・再結晶・体積変化によって再編成された。
10個の粒子の大部分はCIコンドライトの主要岩相に類似した特徴を示していたが、いくつかの粒子内には異なる岩相が見られた。具体的には、dense material (Fe-rich phase)に富む岩相、dense materialに枯渇した岩相、そしてumサイズの空孔を多く含む岩相(porous lithology)が観察された。
Porous lithologyを含む粒子は樹脂埋めをし、前後のXCT3次元イメージをもとにこの岩相を研磨面に露出させ、岩石鉱物学的記載を行った。Porous lithologyには10-20umサイズの不規則形状な空隙(多くは角張った形状)が高密度に分布しており、空孔同士が3次元的に連結しているものも存在する。周辺の岩相との境界は明瞭である。また、自形の鉄に富む結晶(硫化鉄や酸化鉄)が多く、粗粒な層状ケイ酸塩も卓越しており、層状ケイ酸塩の結晶間にうねった隙間(wrinkled texture)が多く存在する。研磨面の観察では、空孔、粗粒な層状ケイ酸塩、自形の鉄に富む鉱物が連続的に並んでいる産状も確認され、流体の存在した空間として結晶成長の場となっていた可能性を示唆している。
これらの特徴から、porous lithologyの形成シナリオとして以下のようなものを考えている。(1) 初生的には比較的多孔質な領域であった。(2)高い浸透性のため母天体内部で流体が局所的に集中した。(3) その結果、主要な岩相と比べて強い水質変成が起こり、phyllosilicateが粗粒化するとともに、空隙は部分的に保存され、部分的には溶解・再結晶・体積変化によって再編成された。

