講演情報
[S1P-01]クック-オーストラル諸島で最新のHIMU海洋島玄武岩
*浜田 盛久1、羽生 毅1、テハダ マリア・ルイザ1、佐野 貴司2、清水 祥伽3、常 青1,4、宮崎 隆1、佐藤 智紀1、ヴァグラロフ ボグダン1、石塚 治5 (1. 海洋研究開発機構、2. 国立科学博物館、3. 千葉大・融合理工、4. 東京大・理学系、5. 産総研・地調)
キーワード:
クック-オーストラル諸島、ハイミュー、ライババエ島、ティエール大統領堆
南太平洋のクック-オーストラル諸島に産出している海洋島玄武岩は、HIMU(ハイミュー)マントルやエンリッチしたマントルといった両極端のマントル端成分に由来する化学的特徴を有しており、その意味において特異的である。マンガイア島(~20 Ma)からライババエ島(7–11 Ma;ライルア活動期)にかけての火山列においてはHIMU玄武岩が産出する一方、クック-オーストラル諸島内の他の海洋島や海山からはエンリッチした玄武岩が産出する。なぜ、HIMU玄武岩を産出するライババエ島(7–11 Ma;ライルア活動期)とエンリッチした玄武岩を産出するラパ島(~5 Ma)の間では、海洋島玄武岩の化学的特徴が大きく転換するのかについては、謎に包まれている。本研究では、海洋地球研究船「みらい」の航海(MR18-06 Leg3)において、ライババエ島沖の海山およびティエール大統領堆(President Thier bank;ライババエ島とラパ島の間に位置する海山)から海洋島玄武岩をドレッジによって採取したので、その分析結果を報告する。海底から採取された玄武岩はいずれもHIMU玄武岩であった。40Ar-39Ar法によって年代を測定したところ、ライババエ島沖の玄武岩は約8 Ma、ティエール大統領堆の玄武岩は6~7 Maを示し、マンガイア島(~20 Ma)からライババエ島(7–11 Ma;ライルア活動期)にかけて年代が若くなるHIMU玄武岩とは調和的な傾向が得られた。6~7 Maの年代を示すティエール大統領堆の玄武岩は、クック-オーストラル諸島内では最新のHIMU玄武岩である。(1)HIMUマントル端成分とエンリッチしたマントル端成分は一体となっており、(2)HIMU玄武岩の火成活動の収束していった一方でエンリッチした玄武岩の火成活動が開始し、(3)9 Maから6 Maにかけての300万年間は、HIMU玄武岩とエンリッチした玄武岩の火成活動が同時期に共存していた、と考えられる。
