講演情報

[CO5-1]東日本大震災の被災地で喪失を抱えた人々への医療支援を通して学んだこと

岩井 直路 (陸前高田市国保二又診療所 所長)
企画委員会では、企画委員会シンポジウム「真の援助者を目指して」を開催いたします。
1980年より実施されている当会の会則には、以下のように目的が記されていました。「死の臨床において、患者や家族に対する真の援助の道を、全人的立場より研究していくこと」。本シンポジウムはこの理念を大切にしながら、一人ひとりの考える「真の援助」とは何か、皆様で語り合える場を設けたいと考え、毎年年次大会で開催しております。

・あなたにとって「真の援助」とは、どのようなものでしょうか?
・死にゆく人たちとのかかわりに困難やつらさを感じたことはありませんか?
・その困難やつらさをどのように乗り越え、死にゆく人たちと共にあることを大切にしてきたのでしょうか? そのとき、あなたの支えとなったものは何でしたか?
・時に、自分の目指す「真の援助」がわからなくなってしまうことはないでしょうか?
・援助者としてのあなたの礎となった、死にゆく人々やご家族からの学びは何でしたか?

このシンポジウムでは、皆様の思いや考えを聴きたいと考えています。参加くださった方々のお話をお聴きし、自分を語ることで、新たな学びや気づきが生まれ、「自分の実践はこれでよかったんだ」「明日からこんなふうに取り組んでみよう」など、前向きな力を持ち帰っていただけるような、あたたかな場にしたいと願っています。
今回のシンポジウムでは、公募により選ばれたお二人にご登壇いただきます。死の臨床に真摯に向き合い、日々の実践を通して得た深い思いや気づきをお話いただく予定です。知識や技術ではなく、「どんな援助者でありたいか」という問いに向き合う、心のこもったお話を聴かせていただきます。
シンポジストの講演後には、シンポジストのお話からテーマを決めて、参加された皆様が少人数のグループに分かれて語り合う時間を設けます。グループでの語り合いでは他者の経験や考えに触れ、ご自身の思いなどを語ることで、自分の援助観をあらためて見つめ直すきっかけとなれば幸いです。
このシンポジウムは、年次大会に参加された皆様の交流の場と考えております。どうぞお気軽にご参加ください。皆様とともに語り合えることを、心より楽しみにしております。

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