講演情報

[AAS08-P55]抵抗モデルに基づく液液相分離(LLPS)エアロゾルにおける HO2 取り込み係数決定因子の解析

*坂本 陽介1、森野 悠1、佐藤 圭1 (1.国立環境研究所)

キーワード:

対流圏、ROx ラジカル、エアロゾル、不均一化学反応

エアロゾルへの気相酸化剤の取り込みはエアロゾル組成を変化させ、また、気相酸化を阻害することによるオゾン・二次エアロゾルといった大気汚染物質生成を抑制する効果が指摘されている。したがって不均一取り込み過程は、より正確な気候変動や大気汚染物質の予測モデル構築のため定量化が期待されている。

HO2 はエアロゾルとの相互作用が報告されている酸化剤のひとつであり、反応性が高く粒子内反応に支配される取り込み過程が提案されている。従来は、単一相のエアロゾルによる取り込み過程が研究されてきたが、ここ10年で大気のエアロゾルは完全な混合相のみではなく、相対湿度に依存して無機成分が核、有機成分が殻となるコア-シェル構造を持つ二層に分離すること(LLPS: liquid-liquid phase separation)が明らかとなってきた。

定常状態を近似した抵抗モデルに基づく解析式は取り込み過程の律速因子の理解に有用である。本発表では、反応性の高い HO2 のLLPS系取り込みに対して抵抗モデルに基づく取り込み係数の解析式を導出し、取り込み係数に影響を及ぼす因子について考察を行う。なお、解析式の複雑化を避けるため、遷移金属イオン含有エアロゾルを想定し、擬一次反応条件を仮定して議論を行う。