講演情報
[AAS15-P08]高解像度全球大気海洋結合同化システムの数値天気予報システムとしての性質
*石橋 俊之1、藤井 陽介1、石川 一郎1 (1.気象研究所, 気象庁)
キーワード:
データ同化、弱結合、大気海洋結合モデル、数値天気予報
変分法等の高度なデータ同化システムによる全球大気の状態推定は、精緻な全球モデルの予測と衛星観測等の膨大な観測情報を統合することで、物理的にバランスした高精度な大気場を生成できるが、大気と海洋との相互作用は部分的にしか考慮されていない。したがって、データ同化の中で大気と海洋の相互作用をより精緻に取り扱うことで、より高精度な大気及び海洋の状態推定や予測が可能になると期待される。近年、大気海洋結合同化に関する研究が急速に進んでいるが、大気海洋結合系の状態推定には多くの課題があり、結合による大気予測精度の改善はこれまでのところ限定的である(Browne et al. 2019)。本研究では気象庁の現業大気同化システム、海洋同化システム、大気海洋結合モデルをベースとした大気海洋結合同化予測システム(MRI-CDA2)を構築し、特にNWPシステムとしての性質を評価する。
MRI-CDA2の結合同化手法は、MRI-CDA1 (Fujii et al 2021)と同様に弱結合同化である。大気モデルと海洋モデルの水平解像度は各々20km, 0.25度であり、現業全球数値天気予報システムと直接性能比較が可能なシステムとなっている。同化システムは、大気、海洋ともに4D-Varである。MRI-CDA2による一ヶ月間の同化予報サイクル実験を実施し、大気単体の同化予報サイクルと比較することで、結合同化システムのNWPシステムとしての性能を評価した。大気下層気温では熱帯や南半球を中心に予報精度の改善が見られた。本研究では、先行研究で行われていた予報場のSSTプロダクトへの緩和を行っていないため、より大気海洋結合の効果をそのまま取り入れた結果といえる。主な予報精度改悪は、北極海の海氷減少域で見られ、海氷域の同化、予測、観測データの取り扱いが今後の課題であることが示された。
本研究は一部JSPS科研費 JP24H02226の助成を受けたものである。
MRI-CDA2の結合同化手法は、MRI-CDA1 (Fujii et al 2021)と同様に弱結合同化である。大気モデルと海洋モデルの水平解像度は各々20km, 0.25度であり、現業全球数値天気予報システムと直接性能比較が可能なシステムとなっている。同化システムは、大気、海洋ともに4D-Varである。MRI-CDA2による一ヶ月間の同化予報サイクル実験を実施し、大気単体の同化予報サイクルと比較することで、結合同化システムのNWPシステムとしての性能を評価した。大気下層気温では熱帯や南半球を中心に予報精度の改善が見られた。本研究では、先行研究で行われていた予報場のSSTプロダクトへの緩和を行っていないため、より大気海洋結合の効果をそのまま取り入れた結果といえる。主な予報精度改悪は、北極海の海氷減少域で見られ、海氷域の同化、予測、観測データの取り扱いが今後の課題であることが示された。
本研究は一部JSPS科研費 JP24H02226の助成を受けたものである。
