講演情報
[AOS26-P12]相模湾における222RnおよびRa同位体を用いた海底地下水湧出評価
*宮野 滉大1、梅澤 有1、原島 かおり1、上羽 涼太郎1、山本 慧1、高橋 勇次1、梅林 奎輔1、下出 信次2、高山 佳樹2、鏡味 麻衣子2 (1.国立東京農工大学、2.横浜国立大学)
キーワード:
海底地下水湧出、ラドン、ラジウム、沿岸海洋
近年の研究により、海底湧出地下水(SGD:Submarine Groundwater Discharge)は、河川に匹敵するかそれ以上の水量・栄養塩を海洋に供給していることが世界各地で報告されてきている。海域に直接流入するSGDは淡水性地下水(FSGD)と再循環性地下水(RSGD)に分類される。国内では、東京湾、大阪湾、伊勢湾、小浜湾などでSGD研究の例が報告されている。本研究では、後背地の西部に山地が迫り、また、開放系海域であり沿岸域の水深が急に増加する特徴を持つ相模湾におけるSGD寄与の把握に向け、SGDのトレーサーとして有効であるRn,Ra同位体濃度の時空間分布から湧出特性を検討することを目的とした。
2025年4月から2026年1月にかけての毎月(5月,7月,11月を除く)に、酒匂川河口から延ばした側線上6地点、沿岸11地点、河川水4地点の表層採水、地下水4地点、砂浜間隙水3地点で採水を行った。いずれも採水と同時に塩分、水温を測定した。222Rn分析用に海水は1.5 L、淡水は250 mL採水し、シリコン半導体検出器内蔵静電捕集型のラドン濃度測定器(RAD8)を用いて濃度を測定した。Ra(223Ra・224Ra)分析用に試料水100 LをMn-fiberに通水ろ過し、ラジウム遅延同時計測装置(RaDeCC)で測定を行った。栄養塩分析用にスピッツ管に採水した試料水は栄養塩自動分析機:AACSⅡによって比色法で測定した。
相模湾における塩分と222Rn濃度分布にもとづく解析によると、大部分の沿岸海域では河川水の影響が大きかったものの、降水量が多く山地が広がる相模湾北西部ではFSGD寄与の可能性が示唆された。このことは、この海域の栄養塩の構成比が、地下水の栄養塩構成比と類似していることからも支持された。また、相模湾における塩分と224Ra濃度分布にもとづく解析では、浅海域におけるRSGD寄与の可能性が示唆された。しかしながら、東京湾と比較し、水深が深く開放系である相模湾の表層海水は、低濃度224Raと高塩分でという特徴をもっており、外海からの影響を強く受けていることが示唆された。また、9月の表層海水の223Ra/224Ra値が一定ではなく、東京湾からの流入水を含む複数のRa供給源の可能性が考えられた。
2025年4月から2026年1月にかけての毎月(5月,7月,11月を除く)に、酒匂川河口から延ばした側線上6地点、沿岸11地点、河川水4地点の表層採水、地下水4地点、砂浜間隙水3地点で採水を行った。いずれも採水と同時に塩分、水温を測定した。222Rn分析用に海水は1.5 L、淡水は250 mL採水し、シリコン半導体検出器内蔵静電捕集型のラドン濃度測定器(RAD8)を用いて濃度を測定した。Ra(223Ra・224Ra)分析用に試料水100 LをMn-fiberに通水ろ過し、ラジウム遅延同時計測装置(RaDeCC)で測定を行った。栄養塩分析用にスピッツ管に採水した試料水は栄養塩自動分析機:AACSⅡによって比色法で測定した。
相模湾における塩分と222Rn濃度分布にもとづく解析によると、大部分の沿岸海域では河川水の影響が大きかったものの、降水量が多く山地が広がる相模湾北西部ではFSGD寄与の可能性が示唆された。このことは、この海域の栄養塩の構成比が、地下水の栄養塩構成比と類似していることからも支持された。また、相模湾における塩分と224Ra濃度分布にもとづく解析では、浅海域におけるRSGD寄与の可能性が示唆された。しかしながら、東京湾と比較し、水深が深く開放系である相模湾の表層海水は、低濃度224Raと高塩分でという特徴をもっており、外海からの影響を強く受けていることが示唆された。また、9月の表層海水の223Ra/224Ra値が一定ではなく、東京湾からの流入水を含む複数のRa供給源の可能性が考えられた。
