講演情報
[AOS27-P01]瀬戸内海燧灘における周期4~5時間の副振動
*向井 厚志1 (1.福山市立大学都市経営学部)
キーワード:
副振動、瀬戸内海燧灘
瀬戸内海燧灘沿岸部で観測された潮位変化には,周期4時間および5時間付近に顕著なシグナルが現れており,その振幅は南東側で大きくなる傾向がみられる。燧灘は南北を本州と四国、東西を島嶼部で囲まれた準閉鎖的海域であり、これらのシグナルは燧灘で励起された副振動であると推察される。本研究では,2025年に燧灘沿岸部で観測された潮位変化に基づいて周期4時間および5時間付近の振幅や位相の空間分布を明らかにするとともに,それらが副振動であることを数値計算に基づいて確認した。
瀬戸内海東端の大阪湾では,周期約5時間の海面変動が励起されている。大阪湾沿岸部で観測された同周潮帯の潮位変化が気象や海況の影響を強く受けて振幅を変化させていることから,佐藤他(2016)は,この海面変動は潮汐や海流等によって励起された紀伊水道口を節とする副振動であるとしている。一方,向井(2025)は,神戸で観測された周期約5時間の傾斜変化を説明するため,数値計算によって大阪湾内の副振動を再現しており,その結果,明石海峡を節とする副振動も生じていることを指摘した。このことは,瀬戸内海西方から同周期の海面変動が伝播している可能性を示唆している。
実際,瀬戸内海沿岸部の潮位観測値には周期約5時間の顕著なシグナルが含まれている。瀬戸内海燧灘沿岸部では広島県および愛媛県による潮位観測が実施されており,それぞれ広島県河川防災情報システムおよび愛媛県潮位情報提供システムを通して潮位観測データが公開されている。2025年に広島県沿岸部の福山港,横田港および土生港,ならびに愛媛県沿岸部の三島川之江港および東予港で得られた5分ごとの潮位観測値にFFTを当てはめて周波数解析を行ったところ,周期5時間付近に顕著な潮位変化が確認できた。その振幅は燧灘西端の島しょ部で小さく,東方の備後灘に近づくほど大きくなる傾向がみられた。これは,島しょ部で狭められた燧灘西端の海域を節とする周期約5時間の副振動が励起されている可能性を示唆している。実際,東西の島しょ部でさえぎられた燧灘および備後灘の海域の長さは約60kmであり,約20mの平均水深を用いて副振動の周期を求めると,その解析解は約5時間と推定できる。また,周期約4時間にも顕著な潮位変化が現れており,その振幅は燧灘の北西部で小さく,南東部で大きくなる傾向が見られた。燧灘の北西-南東方向の距離は約50kmであり,その副振動の周期の解析解は約4時間と推定できることから,この潮位変化も燧灘で励起された副振動と推察される。
本発表では,瀬戸内海の燧灘沿岸部で観測された潮位変化の特徴を示し,数値計算等を用いて周期約4時間および5時間で副振動が励起されていることを明らかにする。また,同海域の副振動が強く励起される気象条件等を調査した結果について報告する。
瀬戸内海東端の大阪湾では,周期約5時間の海面変動が励起されている。大阪湾沿岸部で観測された同周潮帯の潮位変化が気象や海況の影響を強く受けて振幅を変化させていることから,佐藤他(2016)は,この海面変動は潮汐や海流等によって励起された紀伊水道口を節とする副振動であるとしている。一方,向井(2025)は,神戸で観測された周期約5時間の傾斜変化を説明するため,数値計算によって大阪湾内の副振動を再現しており,その結果,明石海峡を節とする副振動も生じていることを指摘した。このことは,瀬戸内海西方から同周期の海面変動が伝播している可能性を示唆している。
実際,瀬戸内海沿岸部の潮位観測値には周期約5時間の顕著なシグナルが含まれている。瀬戸内海燧灘沿岸部では広島県および愛媛県による潮位観測が実施されており,それぞれ広島県河川防災情報システムおよび愛媛県潮位情報提供システムを通して潮位観測データが公開されている。2025年に広島県沿岸部の福山港,横田港および土生港,ならびに愛媛県沿岸部の三島川之江港および東予港で得られた5分ごとの潮位観測値にFFTを当てはめて周波数解析を行ったところ,周期5時間付近に顕著な潮位変化が確認できた。その振幅は燧灘西端の島しょ部で小さく,東方の備後灘に近づくほど大きくなる傾向がみられた。これは,島しょ部で狭められた燧灘西端の海域を節とする周期約5時間の副振動が励起されている可能性を示唆している。実際,東西の島しょ部でさえぎられた燧灘および備後灘の海域の長さは約60kmであり,約20mの平均水深を用いて副振動の周期を求めると,その解析解は約5時間と推定できる。また,周期約4時間にも顕著な潮位変化が現れており,その振幅は燧灘の北西部で小さく,南東部で大きくなる傾向が見られた。燧灘の北西-南東方向の距離は約50kmであり,その副振動の周期の解析解は約4時間と推定できることから,この潮位変化も燧灘で励起された副振動と推察される。
本発表では,瀬戸内海の燧灘沿岸部で観測された潮位変化の特徴を示し,数値計算等を用いて周期約4時間および5時間で副振動が励起されていることを明らかにする。また,同海域の副振動が強く励起される気象条件等を調査した結果について報告する。
