講演情報
[HDS11-P09]災害発生時の訪日外国人旅行客対応におけるゲストハウスの有用性―南海トラフ地震をケーススタディとして―
*石浦 咲月1、青木 賢人1 (1.金沢大学人間社会学域地域創造学類)
キーワード:
訪日外国人旅行客、ゲストハウス、南海トラフ地震、観光防災
本研究では,将来的に大規模な被害が想定されている南海トラフ地震をケーススタディとして取り上げ,災害時における訪日外国人旅行客への対応の実態と課題について検討した.特に,南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に指定されている市町村に立地する宿泊施設を対象とし,災害時への備えや2024年8月の臨時情報発令期間中の対応に着目して調査を行った.調査方法としては,先行研究や行政資料を用いた文献調査に加え,宿泊施設を対象とした質問票調査および聞き取り調査,そしてゲストへの質問票調査を実施し,観光防災における現状と課題を整理した.
調査の結果,多くの宿泊施設において,日本人宿泊客を主な想定対象とした防災対策は一定程度整備されているのに対して, 訪日外国人旅行客を想定した多言語での情報提供や避難誘導方法については十分とは言えない実態が明らかとなった.また,行政と宿泊施設との間で情報共有や連携が十分に機能していないことが課題として浮き彫りとなった.
一方で,防災を観光資源として位置づける「防災観光」に取り組む自治体や,災害時に宿泊施設を避難拠点として活用する先進的な取り組みもみられた.これらの結果から,災害時における訪日外国人旅行客の安全確保において,ゲストハウスの運営規模の小ささから,ゲストとの距離の近さ対応の柔軟性やといった点で一定の有用性を有していることが示唆された.ただし,運営規模の小ささゆえに宿泊施設単体での対応には限界があることから,各施設の特性や個性を損なうことなく,自治体やDMO(Destination Management/Marketing Organization),OTA(Online Travel Agent)と宿泊施設が平時から連携した実効性のある観光防災体制を構築する必要性が明らかとなった.
調査の結果,多くの宿泊施設において,日本人宿泊客を主な想定対象とした防災対策は一定程度整備されているのに対して, 訪日外国人旅行客を想定した多言語での情報提供や避難誘導方法については十分とは言えない実態が明らかとなった.また,行政と宿泊施設との間で情報共有や連携が十分に機能していないことが課題として浮き彫りとなった.
一方で,防災を観光資源として位置づける「防災観光」に取り組む自治体や,災害時に宿泊施設を避難拠点として活用する先進的な取り組みもみられた.これらの結果から,災害時における訪日外国人旅行客の安全確保において,ゲストハウスの運営規模の小ささから,ゲストとの距離の近さ対応の柔軟性やといった点で一定の有用性を有していることが示唆された.ただし,運営規模の小ささゆえに宿泊施設単体での対応には限界があることから,各施設の特性や個性を損なうことなく,自治体やDMO(Destination Management/Marketing Organization),OTA(Online Travel Agent)と宿泊施設が平時から連携した実効性のある観光防災体制を構築する必要性が明らかとなった.
