講演情報
[O04-05]五島列島福江島において円畑が紡ぐ地域知と住民主導の持続可能な地域づくり★招待講演
*高場 智博1 (1.大分大学減災・復興デザイン教育研究センター)
キーワード:
円畑、地域知、持続可能な開発、五島列島、ジオパーク
五島列島福江島には円畑(まるはた)と呼ばれる畑がある。円畑は、粘性の低い玄武岩質溶岩によって形成された緩傾斜の台地の上に分布し、その形は溶岩流下時の微地形の凹凸におおよそ規定される。そこでは伝統的にサツマイモや小麦が栽培され、耕作の際に水牛を用いた地域もある。畑の周りは防風林が囲み、その中に椿が植えられている。畑と畑の間には小さな谷があり、農業用の道路であるとともに、大雨の際の排水路としての役割をも果たす。
円畑が広く開墾されたのは、潜伏キリシタンが長崎本土から五島列島に公式・非公式に移住した18世紀末以降と推定される。17世紀頃五島列島に持ち込まれたサツマイモは、水田に適さない地域における貴重な栄養源となり、五島列島を代表する食品「かんころ餅」などの食文化の礎となった。このように円畑は単なる畑ではなく、その文化的景観に基づいた人の営み・大地・生態系を繋ぐエコシステムとして機能してきた。
農業人口が減少し、耕作放棄地が増加する現代において、その地域知を保全・活用する運動が起きている。椿を中心とした地域振興に取り組む団体は、2024年より大学生や希望者に対して、団体のもつ円畑の見学会を始めた。地域の農業法人は、整地せずに円畑の形をそのまま活かし、五島産サツマイモの一大ブランド化を進めるとともに、雇用を拡大させている。本発表では、円畑の魅力を踏まえながら持続可能な社会の実現に向けたジオパークの取り組みについて紹介する。
円畑が広く開墾されたのは、潜伏キリシタンが長崎本土から五島列島に公式・非公式に移住した18世紀末以降と推定される。17世紀頃五島列島に持ち込まれたサツマイモは、水田に適さない地域における貴重な栄養源となり、五島列島を代表する食品「かんころ餅」などの食文化の礎となった。このように円畑は単なる畑ではなく、その文化的景観に基づいた人の営み・大地・生態系を繋ぐエコシステムとして機能してきた。
農業人口が減少し、耕作放棄地が増加する現代において、その地域知を保全・活用する運動が起きている。椿を中心とした地域振興に取り組む団体は、2024年より大学生や希望者に対して、団体のもつ円畑の見学会を始めた。地域の農業法人は、整地せずに円畑の形をそのまま活かし、五島産サツマイモの一大ブランド化を進めるとともに、雇用を拡大させている。本発表では、円畑の魅力を踏まえながら持続可能な社会の実現に向けたジオパークの取り組みについて紹介する。
