講演情報
[O12-P36]節理から読み解く屋久島の形成
*東出 和樹1、田中 英磨1 (1. 埼玉県立春日部高等学校)
キーワード:
屋久島、節理、花崗岩
目的
先行研究で屋久島花崗岩の節理が川をはじめとする地形に影響を与えていると結論づけた我々は、地形の起伏が顕著に現れている赤色立体地図を用いて島の地点ごとの節理の向きに規則性があるのかを確かめる研究を行なった。
屋久島花崗岩の節理とは
節理とは岩石に生ずる規則的な割れ目のことであり、屋久島花崗岩の節理は3方向に直角に直方体のような割れ方をすることが知られている。
調査方法
今回の研究では島の地点ごとの節理について規則性を検証するため、屋久島をある緯度経度に区画分け(本研究では緯度経度3′に区画分けしたものを基準とする)を行った。節理データの数値化は関数ソフトGeo Gebraを用い、取り込んだ赤色立体地図の節理と考えられる起伏に沿って2箇所プロットを打ち、そのプロットを結ぶ一次関数の傾きaの値を求める作業を区画内にある確認できるすべての起伏について行った。その後、傾きaについて北を基準(0度)とし西を-90度、東を+90度のように-90<θ≦90の偏角で表す独自の角度処理を施した。また、区画の中に存在する2種の節理の北側のなす角を算出した。
結果
区画ごとに2種の節理の平均を出してみたところ、島北西から南東にかけて時計回りに節理が歪んでいる傾向を発見した。そこで最も北西側にある区画を基準(0)とし各区画が何度分時計回りに歪んでいるかを見てみるとやはり、南東にいくほど変化量は大きくなり最も南東の地点が突出して歪んでいた。
屋久島の成り立ちについて
屋久島は地中深くで形成された大きな花崗岩に浮力がはたらき、海面に浮かび上がったことで今の形に至る。また、形成過程において島北西から南東にかけても力を受けたと考えられている。これは花崗岩の中に存在する正長石の向きからも推測される。正長石はマグマより融点、密度が高く液体のマグマの中で個体として存在し浮遊している。この状態で外部から力を受けると、マグマの流れに従うように力を受けた方向に正長石の向きもそろうと考えられているからである。
考察
島の成り立ちについての資料や島南東部にかけて徐々に歪み最南東区画が突出して歪んでいたという今回の結果を受け、屋久島は浮上するタイミングで島南東部が堆積岩である砂岩泥岩互層に衝突しその層を突き破る程の力が無かっため花崗岩自体が砂岩泥岩互層を避けるように進路を南へ変えてできたと考察する。また、区画ごとの節理のなす角の大きさの違いについては、物理的になす角が広がったのではなく、実際3Dとして存在する屋久島を2Dの地図に落とし込んだとき、傾斜によりなす角が直角で無いように見えると仮説を立てたが、傾斜の強さを表した図と見比べたとき明らかな相関はみられなかったため、節理のなす角の大きさに傾斜は大きく関係していないと考えられる
参考文献
国土地理院HP https://www.gsi.go.jp/
国土地理院 赤色立体地図https://maps.gsi.go.jp/#14/31.907873/130.880642/&base=std&ls=std%7Cvbmd_bm%7Cred&blend=01&disp=111&lcd=vbmd_bm&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1&d=vl
世界遺産「屋久島」の地質図刊行ー屋久島の全貌が明らかにー
https://www.gsj.jp/researches/topics/yakushima.html
INSIDE EARTH 屋久島はどこからどのように上昇して来たか? ~正長石巨晶に記録された花崗岩マグマの動き~
本校にある資料より参照した。
先行研究で屋久島花崗岩の節理が川をはじめとする地形に影響を与えていると結論づけた我々は、地形の起伏が顕著に現れている赤色立体地図を用いて島の地点ごとの節理の向きに規則性があるのかを確かめる研究を行なった。
屋久島花崗岩の節理とは
節理とは岩石に生ずる規則的な割れ目のことであり、屋久島花崗岩の節理は3方向に直角に直方体のような割れ方をすることが知られている。
調査方法
今回の研究では島の地点ごとの節理について規則性を検証するため、屋久島をある緯度経度に区画分け(本研究では緯度経度3′に区画分けしたものを基準とする)を行った。節理データの数値化は関数ソフトGeo Gebraを用い、取り込んだ赤色立体地図の節理と考えられる起伏に沿って2箇所プロットを打ち、そのプロットを結ぶ一次関数の傾きaの値を求める作業を区画内にある確認できるすべての起伏について行った。その後、傾きaについて北を基準(0度)とし西を-90度、東を+90度のように-90<θ≦90の偏角で表す独自の角度処理を施した。また、区画の中に存在する2種の節理の北側のなす角を算出した。
結果
区画ごとに2種の節理の平均を出してみたところ、島北西から南東にかけて時計回りに節理が歪んでいる傾向を発見した。そこで最も北西側にある区画を基準(0)とし各区画が何度分時計回りに歪んでいるかを見てみるとやはり、南東にいくほど変化量は大きくなり最も南東の地点が突出して歪んでいた。
屋久島の成り立ちについて
屋久島は地中深くで形成された大きな花崗岩に浮力がはたらき、海面に浮かび上がったことで今の形に至る。また、形成過程において島北西から南東にかけても力を受けたと考えられている。これは花崗岩の中に存在する正長石の向きからも推測される。正長石はマグマより融点、密度が高く液体のマグマの中で個体として存在し浮遊している。この状態で外部から力を受けると、マグマの流れに従うように力を受けた方向に正長石の向きもそろうと考えられているからである。
考察
島の成り立ちについての資料や島南東部にかけて徐々に歪み最南東区画が突出して歪んでいたという今回の結果を受け、屋久島は浮上するタイミングで島南東部が堆積岩である砂岩泥岩互層に衝突しその層を突き破る程の力が無かっため花崗岩自体が砂岩泥岩互層を避けるように進路を南へ変えてできたと考察する。また、区画ごとの節理のなす角の大きさの違いについては、物理的になす角が広がったのではなく、実際3Dとして存在する屋久島を2Dの地図に落とし込んだとき、傾斜によりなす角が直角で無いように見えると仮説を立てたが、傾斜の強さを表した図と見比べたとき明らかな相関はみられなかったため、節理のなす角の大きさに傾斜は大きく関係していないと考えられる
参考文献
国土地理院HP https://www.gsi.go.jp/
国土地理院 赤色立体地図https://maps.gsi.go.jp/#14/31.907873/130.880642/&base=std&ls=std%7Cvbmd_bm%7Cred&blend=01&disp=111&lcd=vbmd_bm&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1&d=vl
世界遺産「屋久島」の地質図刊行ー屋久島の全貌が明らかにー
https://www.gsj.jp/researches/topics/yakushima.html
INSIDE EARTH 屋久島はどこからどのように上昇して来たか? ~正長石巨晶に記録された花崗岩マグマの動き~
本校にある資料より参照した。
