講演情報
[PPS12-P01]隕石の希ガスから探る原始太陽系円盤の晴れ上がり
*河原 柊一郎1、角野 浩史2、日比谷 由紀2、橘 省吾3、竹之内 惇志4 (1.東京大学総合文化研究科、2.東京大学先端科学技術研究センター、3.東京大学大学院理学系研究科宇宙惑星科学機構、4.京都大学)
キーワード:
I-Xe年代、希ガス、隕石
太陽系の形成時、原始太陽の周りにはガスや塵からなる原始太陽系円盤が形成されていた。これを構成していた塵やガスが合体することで微惑星が誕生し、それら同士の衝突やガスや塵の取り込みによって惑星に成長していった。
しかし現在の太陽系にガスからなる円盤はない。これは、あるタイミングで太陽の活動が活発になり、円盤の構成物質が太陽輻射によって吹き飛ばされ散逸したことを示している。これを原始太陽系円盤の晴れ上がりというが、しかし現状このタイミングは明らかではない。
本研究ではこのタイミングを、希ガスをトレーサーとして用いることで求めることを目的とした。
太陽風は原始惑星系円盤にガスが存在するうちはそれに遮られ、微惑星の表面に到達しないのに対し、晴れ上がりの後は表層に到達しうる。また隕石のうち、角礫化した隕石は形成に他の微惑星の衝突によるガーデニングが必要となることから、その母天体の表層で形成されたと考えられ、そのため特徴的な希ガスを含む太陽風を多く取り込み情報を保存していると考えられる。
また、本研究では年代測定の手法としてI-Xe法を用いる。これは、半減期1570万年である消滅核種129Iが129Xeに壊変することを利用した年代測定法であり、安定同位体である127Iに中性子線を放射して得られる128Xeとの同位体比を測定することによって127I/129Iの同位体比を求め、初期太陽系における127I/129I比と求めた値を比較することで年代を正確に求める手法である。
ガーデニングによってXeが散逸することにより、ガーデニングのタイミングでI-Xe系はリセットされ、角礫化した隕石として固化した際に閉鎖系になったと考えられる。これらから、角礫化した隕石について年代測定と太陽風由来の希ガス量の測定を行うことで、原始太陽系円盤の晴れ上がりの時期を決定することが可能になると考えている。
本発表では、荒井らが報告した5つの角礫化した隕石のI-Xe年代と太陽希ガス含有量の関係(Goldschmidt 2021;JpGU 2021)に続いて新たに得られた最新のデータを紹介する。
しかし現在の太陽系にガスからなる円盤はない。これは、あるタイミングで太陽の活動が活発になり、円盤の構成物質が太陽輻射によって吹き飛ばされ散逸したことを示している。これを原始太陽系円盤の晴れ上がりというが、しかし現状このタイミングは明らかではない。
本研究ではこのタイミングを、希ガスをトレーサーとして用いることで求めることを目的とした。
太陽風は原始惑星系円盤にガスが存在するうちはそれに遮られ、微惑星の表面に到達しないのに対し、晴れ上がりの後は表層に到達しうる。また隕石のうち、角礫化した隕石は形成に他の微惑星の衝突によるガーデニングが必要となることから、その母天体の表層で形成されたと考えられ、そのため特徴的な希ガスを含む太陽風を多く取り込み情報を保存していると考えられる。
また、本研究では年代測定の手法としてI-Xe法を用いる。これは、半減期1570万年である消滅核種129Iが129Xeに壊変することを利用した年代測定法であり、安定同位体である127Iに中性子線を放射して得られる128Xeとの同位体比を測定することによって127I/129Iの同位体比を求め、初期太陽系における127I/129I比と求めた値を比較することで年代を正確に求める手法である。
ガーデニングによってXeが散逸することにより、ガーデニングのタイミングでI-Xe系はリセットされ、角礫化した隕石として固化した際に閉鎖系になったと考えられる。これらから、角礫化した隕石について年代測定と太陽風由来の希ガス量の測定を行うことで、原始太陽系円盤の晴れ上がりの時期を決定することが可能になると考えている。
本発表では、荒井らが報告した5つの角礫化した隕石のI-Xe年代と太陽希ガス含有量の関係(Goldschmidt 2021;JpGU 2021)に続いて新たに得られた最新のデータを紹介する。
