講演情報

[U13-03]科学と社会をつなぐ媒介者としての未来の教師
― 信頼と共同創出の最前線としての教員養成 ―

*ソン ウォンソ1 (1.秀明大学)

キーワード:

科学ー社会関係、教員養成、信頼形成、共同創出、地球科学教育

科学と社会の関係は、研究機関や政策、専門家と市民のコミュニケーションを中心に論じられることが多い。しかし本発表は、科学―社会関係は研究室の中だけで形成されるものではなく、教員養成という教育の現場においてこそ継続的に形づくられるという視点を提示する。

地球科学および地理学は、自然システムと人間社会の相互作用を扱う学問であり、科学と社会を結びつける本質的な特性をもっている。一方で、科学教育はこれまで客観的事実の伝達に重点を置いた一方向的な知識移転として捉えられてきた。本発表では、地球科学・地理教育を知識伝達ではなく、関係を形成する実践として再定位する。

秀明大学学校教師学部における海外フィールド型学習の事例をもとに、自然環境・社会環境の観察、言語使用、文化交流を統合した学習実践を紹介する。学生は単なる参加者ではなく、観察と省察をもとに学習コンテンツを制作・共有する主体として関与し、科学的知識と社会的文脈を結びつける媒介者としての役割を経験する。

本発表は、こうした経験が学生の科学観をどのように変容させるのかを検討し、科学を固定された事実の集合ではなく、社会と共に意味を創出するプロセスとして捉える認識の変化を明らかにする。さらに、未来の教師を科学と社会をつなぐ媒介者・共同創出者として位置づけることで、教員養成が信頼と協働に基づく新たな科学―社会関係の構築に果たす役割を論じる。