実行委員長ご挨拶
第86回分析化学討論会開催にあたって

第86回分析化学討論会
実行委員長 高椋 利幸 (佐賀大学 理工学部 化学部門)
2026年の第86回分析化学討論会は,福岡県南部,筑紫次郎と称される筑後川に育まれた久留米市で開催いたします。九州での開催は,2019年北九州市で開催した討論会,2023年熊本市で行った年会以来となりますが,久留米市はこれらの開催地とはまた異なった雰囲気を味わっていただける都市と言えるでしょう。古くから久留米絣(がすり)や編んだ竹に漆を塗って器にした籃胎漆器(らんたいしっき)などの手工業が栄え,近代ではゴム製品の工場が建ち並ぶブリヂストン発祥の地でもあります。最近ではバイオ産業に力を入れています。また,久留米市はグルメシティでもあり,人口あたりの焼鳥屋の軒数が日本一,白濁した豚骨スープで知られる九州ラーメンが生まれたのも久留米市であることをご存じの方は少ないでしょう。是非,討論のあとは,当地を楽しんでいただければと思います。
討論会会場は市内中心部に位置する「久留米シティプラザ」です。近隣には宿泊施設も多く,九州新幹線が停車するJR久留米駅から路線バスで約10分,徒歩約20分です。また西鉄電車の利用ですと福岡市の福岡(天神)駅から西鉄久留米駅で下車し,アーケード街を経て徒歩で10分程度です。したがって,福岡空港からのアクセスは,地下鉄からJRまたは西鉄電車のどちらに乗り換えても良好です。
今回の討論会でも,最近の開催に倣って,横断的で活発な討論を行っていただくために分析対象により講演を分類いたします。また,各分野おける討論主題として,「食品のおいしさと分析化学」,「バイオ×分析化学:現象の可視化と社会実装の架け橋」,「バイオ分析化学の新地平」,「医療・健康に貢献する薬系分析の役割と展望」,「分析化学を通した溶液化学と熱測定の融合」,「オンサイト分析で探る環境科学」を設ける予定です。これらに関連する研究成果を発表される皆さまには討論主題を発表の場として選択していただき,依頼講演者とともに活発な議論を行っていただきたいと存じます。
ご参加の皆さまの交流の場である懇親会は,討論会会場から徒歩約8分で移動できる「ホテルニュープラザ久留米」で行う予定です。久留米のおいしい食べものと近隣のお酒を楽しんでいただけるよう準備する予定でございます。多くの方々と親交を深めていただければ幸いです。
久留米の地で活発な討論と交流ができますように,久留米市のご協力のもと,実行委員会で準備を進めております。多くの皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
2025年11月吉日
