講演情報

[22a-12E-9]地中構造物探査に向けたミュオグラフィ検出器システム
(1) 計画の概要と検出器設計

〇金 政浩1、麻生 恭裕1、川野賀 大喜2、田中 雄登2、島添 健次3、三谷 泰浩2、本田 博之2 (1.九大総理工、2.九大工、3.東大工)

キーワード:

ミュオグラフィ,宇宙線ミュオン,地下透視

トンネルを掘削する際、断層破砕帯や高圧地下水などを見誤って掘り抜いてしまうと地表の地盤沈下や掘削中のトンネル内部への土砂の流入などの事故が生じてしまう場合がある。さらにこれらの構造は事前のボーリング調査とその理論補間では正確に存在を予測することが難しい。浅い地下でも、たとえば高速道路脇の切り土になっているのり面は、工事当初は地盤が安定しているという判断で補強していないわけだが、長年の風化によって直下に地中空洞が発生し、崩壊のリスクがあることが指摘され始めている。しかしながら、現在は人海戦術で目視あるいは打音検査で安全性を確認しているのみである。本研究では、ミュオグラフィ技術によってこれらの地中構造物を発見し、リスク対処の指標として用いることができるかを明らかにすることが目的である。会議ではプロジェクトの概要とこれまでに終了した検出器の設計について報告する。