講演情報
[23a-12F-9]単分子磁石が発現する絶縁MgO膜/O/Fe(001)上のゼロバイアスピーク
〇石井 響誠1、ナナ ナズリク1、山田 豊和1,2 (1.千葉大院工、2.千葉大分子キラ研)
キーワード:
走査型トンネル顕微鏡,ゼロバイアスピーク,単分子磁石
磁性単原子や単分子磁石は、新たな量子ビット候補として期待されている。しかし、熱揺らぎに よるスピン不安定化や、電子スクリーニングによりスピンが相殺されてしまう。熱揺らぎ抑制の ため極低温の実験環境と、金属基板との電子的な相互作用を切断するための絶縁膜の活用が検討 されてきた。単原子磁石と Ag 基板間に MgO 層を挿入し、高スピン寿命 (約 700 s)を達成した。 我々は、極低温 (4.6 K) 超高真空・走査トンネル顕微鏡および走査トンネル分光 (STM/STS) を用 いて、MgO/O/Fe(001)上の銅フタロシアニン単分子 (CuPc, S = 1/2) の形状観察と電子分光計測を 行い、ゼロバイアスピーク (ZBP) の発現を確認した。