講演情報

[23a-12N-8]金属安定化層を有するREBCOコート線材の低抵抗音波接合に関する検討

〇世良 真也1、小田 祐輔1、鈴木 賢次1、呉 澤宇1、東川 甲平1、木須 隆暢1 (1.九大院シス情)

キーワード:

超伝導,REBCO線材,音波接合

金属安定化層を有するREBCOコート線材の接合について、加圧したワークに音波振動を印加することで、金属安定化層の界面を低抵抗に接合することに成功した。従来法では、界面のボイドの存在によって十分な低抵抗が得られず、ボイドに充填する半田や中間金属の挿入などハイブリッド方式が不可欠であったが、本研究では、接合条件の最適化によって加熱や半田、中間金属を用いることなく、金属安定化同士を音波エネルギーのみで接続することに成功し、接合抵抗率もこれまでの最小値となる20 nOhmcm2以下の値を再現性良く得ることに成功した。また、磁気顕微鏡観察を用いた局所欠陥の可視化技術を適用し、欠陥フリーで健全な接合領域を得ていることを確認するとともに、プロセス時のピークパワーが閾値~600 W/cm2を超えると局所劣化が生じることを明らかとした。また、Cuの他、最表面層がAgの場合についても検討を進めた。