講演情報

[24a-21B-4]ネマチック液晶のフレデリクス転移における熱拡散率変化

〇劉 芽久哉1、亀垣 柊二3、箱崎 直喜3、荒岡 史人2、森川 淳子3 (1.産総研、2.理研、3.東工大)

キーワード:

液晶,熱拡散率

ソフトマテリアルは外場により比較的容易に構造を制御できる特徴を持っており、熱移動媒体の開発においても、動的に熱伝導性を制御できる高度熱機能材料として注目されている物質群である。液晶のフレデリクス転移は液晶ディスプレイの動作原理にも利用されている、液晶の重要な性質であり、ある閾値以上の外場強度において液晶分子の配向ベクトルは外場方向にひずむことが知られている。液晶分子は配向ベクトルとその垂直な方向に対して熱物性値に大きな異方性を持っており、このような転移過程において系全体の熱伝導性も大きく変化することが予想される。本研究では、磁場によるネマチック液晶のフレデリクス転移を温度波熱分析法(TWA法)による熱拡散率測定によって観測することを試み、ソフトマテリアルを用いた外場による熱伝導性制御の計測手法を開発する。