講演情報

[24p-1BC-10]スルホン化ポリイミドのリチウムイオン伝導性と界面構造

〇長尾 祐樹1、青木 健太郎1、Suwansoontorn Athchaya1、原 光生2、生田 聖也1、宮﨑 司3、宮田 登4、青木 裕之5,6、Taborosi Attila7、古山 通久7、永野 修作8、山本 勝宏9 (1.北陸先端大、2.名大院工、3.京大産連本部、4.総合科学研究機構、5.原子力機構、6.高エネ機構、7.信大先鋭材料研、8.立教大院理、9.名工大院工)

キーワード:

リチウムイオン電池,イオン伝導性高分子,リオトロピック液晶性

リオトロピック液晶性を有するリチウム伝導性スルホン化ポリイミドは、リチウムイオン電池の正極物質に塗布すると、放電レート特性が向上する。正極物質界面において、リチウムイオンの局所濃化による濃度過電圧の抑制が起きていると考えられるが、構造的な情報に乏しい。本研究では、この界面構造を調べるために、中性子反射率法(NR)を用いて界面構造の検討を行った。また、くし形電極を作成し、インピーダンス測定からリチウムイオン伝導度を評価した。NRの結果から、超薄膜の密度は厚さ方向に対して均一ではなく、少なくとも基板側に密度が異なる2-5 nm厚の界面層が存在することがわかった。この密度変化は液晶性が有する連続性に起因していると考えられ、高速な放電レート特性との関係が期待される。リチウムイオン伝導度はEC:DMC溶媒を薄膜にさらすと乾燥状態と比較して、リチウムイオン伝導度が1万倍も向上することがわかった。