講演情報

[24p-1BC-18]フッ素化されたアダマンタン誘導体蒸着膜の巨大表面電位

〇辻岡 強1、川島 弘之2、松本 直樹2、小池 健仁2、沈 君偉3、中村 振一郎3 (1.大阪教育大学、2.東ソー(株)、3.熊本大学)

キーワード:

巨大表面電位,有機フッ素材料,光安定性

低分子蒸着膜が自発的に配向し巨大表面電位(GSP)を示すことはよく知られている。我々はフッ素系有機膜の金属蒸着選択性を研究していた際に、偶然フッ素化アダマンタン誘導体(PTAA)がGSPを示すことを発見した。そのGSPスロープは-66mV/nmで、膜厚4.5μmまで線形性を示して-290Vに達した。蒸着有機膜のGSPは一般に光照射で消失するが、PTAAのGSPはλ=254nmのUV照射でも全く低下しなかった。このGSP表面に水滴を滴下すると、自発的な動きを生じたが、これは表面における電場勾配によるものと考えられる。