講演情報
[25p-12E-1]薄膜型ダイヤモンド検出器による重粒子がん治療場での臨床線量分布評価
〇加田 渉1、松本 卓己2、青木 勝海3、小黒 翼2、大塚 勇輝2、武居 秀行3、Christina Weiss4,5、Erich Griesmayer4,5、米内 俊祐3、牧野 高紘3、大島 武3、酒井 真理6、松村 彰彦6 (1.東北大工、2.群馬大理工、3.量研、4.CIVIDEC、5.ウイーン工科大、6.群馬大重粒子)
キーワード:
ダイヤモンド,臨床線量計,放射線誘起電流
高い線エネルギー付与(LET)により、粒子線を用いたがん治療は技術的優位性を有している。さらに複数のLETを有する粒子線を併用することにより、重粒子線がん治療技術の高度化が検討される現状、エネルギー弁別型の線量計測によって、生物学的効果比(RBE)を考慮する形での新たな線量計測技術開発の需要が高まっている。これに対し、我々は、放射線耐性に優れるワイドバンドギャップ半導体を用いた線量計を提案している。これまでに検討されたワイドバンドギャップ半導体材料であるSiCと比較してダイヤモンドは、阻止能比率においてより生体応答に近く、本用途において理想的な材料となりうる。そこで本研究では、化学気層成長法(CVD)により形成された薄膜型ダイヤモンド検出器の炭素線場での出力を解析し、その応答から得られる出力から、生物学的効果を盛り込んだ臨床線量分布を評価した。