講演情報

[25p-31A-1][第45回解説論文賞受賞記念講演] 物理リザバー計算の新展開

〇中嶋 浩平1 (1.東大情理)

キーワード:

物理リザバー計算,リザバー計算,非線形力学

物理リザバー計算とは、物理系の複雑なダイナミクスを活用した情報処理手法である。本受賞論文が出版されたのは2020年であるが、現在においてもなお、物理リザバー計算に関連する論文は、海外の名だたる有名誌に数多く出版されており、その勢いは加速しているといってよいであろう。この手法の特色は、その名の通り、物理(あるいはより広く自然科学)、機械学習、そして非線形力学といった分野にまたがっている点にある。本講演では、本受賞論文で導入したphaseの議論を基に、複数の分野に広がった物理リザバー計算の現状を概観し、その可能性に関して議論する。特に、時間が許せば、近年機械学習分野で発展が目覚ましい大規模言語モデルとの関連や非線形力学系分野における新しい展開に関して詳しく紹介する予定である。