講演情報

[16p-W9_327-9]ミストCVDによるグラファイト上アモルファスTiOxへのLiイオン注入・拡散とLIB負極応用

〇白井 肇1,2、小林 史弥2、栗原 英紀3、山本 孔明4、何 海燕4、曽根 宏隆1、佐藤 知正2、松木 伸行2、大野 俊典4 (1.埼玉大理工研、2.神奈川大工、3.SAITEC、4.天谷製作所)

キーワード:

リチウムイオン電池、アモルファス酸化チタン、リチウムイオン拡散機構

ミストCVD法によりグラファイト上に成膜したアモルファス酸化チタン(a-TiOₓ)薄膜の役割を明らかにするため,電気化学的および濃度分布によるLi⁺拡散機構を評価した。電気化学注入では,Li⁺の挿入に伴って電子注入が生じ,Ti³⁺の生成およびTi–Oネットワークの再構築を通じた,酸化還元と結合した動的な拡散過程が進行する。一方LiPF₆ミスト照射では,化学還元を伴わず,Ti⁴⁺が支配的な受動的拡散が誘起され,分光エリプソメトリーで観測される擬似Drude吸収は,化学的還元ではなく電場誘起分極に起因することが示された。またCu/グラファイト/a-TiOₓ/LiPF₆界面における誘電率勾配がLi⁺フラックスを整流し,電荷移動を安定化することから,a-TiOₓはグラファイト上において,均一なLi⁺輸送を実現する静電的フラックス整流層かつ酸化還元バッファ層として機能することが示された。