講演情報

[17a-S4_201-12]探針誘起電場によりn型InAs(110)表面近傍に形成される準安定DX中心の走査トンネル顕微鏡観察

〇蟹澤 聖1 (1.NTT物性研)

キーワード:

半導体、表面、走査トンネル顕微鏡

本発表では、STMを用いてn型InAs表面を観察し、表面近傍にて探針誘起電場によりドナーが準安定構造としてドナー複合欠陥(DX中心)を形成する現象について報告する。試料バイアス電圧V > 0(探針電圧は0 V)において、+0.8 V程度以下では正に帯電した点状ドナーが観察されたが、+1.6 V付近の電圧では負に帯電したリング状パターンが観察された。これは、STM探針からトンネルした電子が探針誘起電場により加速され、電場強度がアバランシェ降伏限界を超えると、衝撃電離により生成した二次電子の擬フェルミ準位がドナー状態を準安定DX中心へ構造転移させたためと考えられる。微分伝導度マップに現れたリング状パターンは、DX中心への構造変化過程が非弾性トンネル現象として検出されたためと説明できる。