講演情報

[17p-W9_326-2]過渡的パウリブロッキング機構に基づく広帯域超高速光スイッチング

〇賈 軍軍1、八木 貴志2 (1.早稲田大学、2.産業技術総合研究所)

キーワード:

半導体、過渡的パウリブロッキング効果、超高速光スイッチング

過渡的パウリブロッキング効果は、光励起によって半導体が初期の不透明状態から相対的に透明な状態へと瞬間に切り替えることを可能にし、超高速光スイッチングへの応用が期待されている。本研究では、過渡透過測定を用い、縮退 InN 薄膜における可視光から近赤外に至る広帯域超高速光スイッチング現象を実証した。さらに、実験データに基づき、準平衡フェルミ–ディラック分布にベースとした理論モデルを構築し、観測された過渡応答を良好に再現し、光学スイッチングが生じるスペクトル領域を直接的に予測可能とした。加えて、縮退半導体においては、伝導帯への顕著なキャリア注入を必要とせず、レーザー励起による電子温度の上昇のみでパウリブロッキング効果が誘起され得ることを示した。これらの成果は、次世代の通信および計算技術に向けた超高速光変調器ならびにフォトニックデバイス設計に新たな指針を与えるものである。