講演情報
[11001-06-02]計算固体力学における線形ソルバーとしての量子特異値変換の適用性に関する基礎的検討(シンポジウム講演概要)
*我妻 航也1、野村 怜佳1、スクタナソーン ナルテープ1、森口 周二1、寺田 賢二郎1 (1. 東北大学)
キーワード:
量子コンピューティング、量子特異値変換、線形方程式、有限要素法
計算固体力学において,大規模な線形方程式の求解は計算コストが大きい.量子コンピュータはこれらの問題を解決する可能性があり,中でも量子特異値変換(QSVT)は逆行列を効率的に計算することができる.一方で,条件数の大きい実用的な問題に対してQSVTが適用された例はない.本研究では,QSVTが有限要素法の線形ソルバーとして計算固体力学に実用的に適用可能であるか検証を行った.結果として,固有状態フィルタリング関数の挿入により多少の精度改善はみられたが,精度や計算量の面から様々な課題が残ることが確かめられた.