講演情報
[11012-18-03]LSSPH法による空間離散化スキームと境界条件処理法の改良(シンポジウム講演概要)
*松永 幸大1、藤岡 秀二郎1、菖蒲迫 健介1、浅井 光輝1 (1. 九州大学)
キーワード:
最小二乗SPH、壁境界条件
ラグランジュ記述による粒子法であるSPH法では,粒子配置が乱れるほど計算精度が悪化する.そこで粒子配置が乱れた場合でも高精度な演算を可能にする高精度SPH法が開発されてきた.しかし,計算精度低下の要因として,粒子配置の乱れだけでなく,壁および自由表面における境界条件処理による誤差も無視できない.一般的に,従来型のSPH法では,固体壁内部に配置する仮想的な壁粒子に適切な物理量を外挿することで,固体壁面上での境界条件を満たしてきたが,外挿による誤差が生じ,計算コストも増大する傾向がある.一方,高精度粒子法として提案されたLSMPS法では,空間微分を最小二乗法で評価する際に壁境界条件を制約条件として組み込むことで,壁粒子を用いずに高精度に境界条件を付与できる.そこで本研究では,LSMPS法で提案された壁境界の取り扱いを最小二乗法に基づく高精度なLSSPH法に導入し,精度検証を行った.