講演情報

[11012-18-04]座標変換を用いたσ-SPH法による効率的な自由表面流れ解析(シンポジウム講演概要)

*藤岡 秀二郎1、辻 勲平2、三目 直登3、浅井 光輝1 (1. 九州大学、2. 東北大学、3. 筑波大学)

キーワード:

粒子法、SPH法、SPH(2)、座標変換、σ座標系

連続体解析に用いられるSPH 法では,大変形を伴う自由表面問題や流体の分裂・結合現象を容易に表現できるという利点がある.一方で,Lagrange記述に基づき計算点である粒子を移動させるため,各時間ステップにおいて近傍粒子の探索とカーネル関数の設定が必要となる.そのため,空間全体の粒子数が計算コストの増加に大きく影響する.著者らの先行研究では,Taylor 展開の2次の項までを満足する近似モデルSPH(2)と鉛直方向の座標変換を適用した底面境界適合型粒子法を併用することで座標変換の適用と精度の両立が可能であることを確認してきた.本研究では,海洋や気象分野で用いられる,水深に依らず鉛直方向の解像度を一定とするσ座標系への座標変換を用いたσ-SPH法を提案し,粒子数の削減による効率化を図る.本研究では,静水圧問題を通して,σ-SPH法の精度と計算効率の検証を実施し,提案手法の有用性を示す.