講演情報

[13001-06-03]Lab 色空間の画像処理を援用した深層学習による舗装ひび割れの検出精度改善(シンポジウム講演概要)

*田中 煕1、柴野 一真1、鈴木 哲也2 (1. 新潟大学大学院 自然科学研究科、2. 新潟大学自然科学系(農学部))

キーワード:

光条件、シーン分類、データセット、区分線形補間、レベルシフト

橋梁の維持管理において,構造物表面の画像からひび割れを検出する深層学習手法による点検の自動化が試みられている.深層学習においては,モデルに入力するデータセットは量と質が出力の精度に影響を与えることが知られている.本検討の対象とした橋梁の画像では,日射が届いている日向路面部と日射が障害物に遮られた日陰路面部が確認された.日陰は日向と比較して明度が小さいためひび割れの検出精度が小さくなり,データセットに前処理を加える必要があった.本研究では,深層学習モデルに学習させる画像を光条件ごとに分類するシーン分類および路面の光条件を統一させる画像処理を行い,統一されたデータセットのひび割れ検出モデルの作成を試みた。検討の結果,画像処理によって路面の光条件を日向路面部に統一させたモデルのF値は本研究での最大値である0.784を示し,データセットの量と質が検出精度に影響を及ぼすと考えられた.