講演情報

[21001-07-02]量子フーリエ変換を用いた均質化法に基づくマルチスケール解析(シンポジウム講演概要)

*飯塚 聡1、我妻 航也1、中村 明莉1、野村 怜佳1、森口 周二1、寺田 賢二郎1 (1. 東北大学)

キーワード:

均質化法、弾塑性材料、高速フーリエ変換、量子コンピュータ、量子フーリエ変換

本研究では,量子加速による非線形マルチスケール計算力学への展開を意図して,高速フーリエ変換(FFT)を用いた均質化解析手法における,既存のFFT処理を量子フーリエ変換(QFT)に置き換えた複合材料の均質化解析手法を提案する.量子フーリエ変換は,離散フーリエ変換を量子回路上の線形変換によって行うアルゴリズムであり,計算量の面でFFTに対して優位性があると考えられている.一方で,量子アルゴリズムの使用時には,古典データとのやり取りに伴う計算量の増大が課題とされている.数値計算例では,FFTを用いた均質化解析と比較し,解の収束性や計算量の観点から提案手法の妥当性を検討する.また,本研究を通して次世代の計算固体力学における,一般的な問題に対する量子コンピュータの有用性と将来性を考察する.