講演情報

[21019-24-02]陽的リターンマッピングによる下負荷面モデルを用いたトポロジー最適化(シンポジウム講演概要)

*奈良 峻輔1、干場 大也1、西口 浩司1,2、加藤 準治1 (1. 名古屋大学、2. 理化学研究所 計算科学研究センター)

キーワード:

トポロジー最適化、下負荷面モデル、弾塑性材料、リターンマッピング

本研究の目的は,弾塑性トポロジー最適化に下負荷面モデルを導入し,収束性の向上を目的とする.弾塑性材料を考慮した最適化問題では,応力-ひずみ曲線の勾配不連続性によって収束性の低下が生じる.下負荷面モデルは弾性域から塑性域への滑らかな遷移を表現できるため,この問題の解決が期待できる.しかし,下負荷面モデルをトポロジー最適化に組み込むには,リターンマッピングの安定化が必要となるが,陰的リターンマッピングによる反復計算を用いた手法では,発散のリスクを伴う.そこで,本研究では陽的リターンマッピングを開発し,最適化手法に適用した.陰的リターンマッピングを用いた手法や下負荷面モデルを用いない従来手法と比較し,提案手法の有効性を検証した.その結果,陽的リターンマッピングによって安定性が向上し,明瞭なトポロジーが得られることを確認した.