講演情報
[22018-24-03]物理AIを活用した数値計算に関する基礎的研究(シンポジウム講演概要)
*海野 巧登1、井上 卓也1、小川 康平2、阿部 真己3 (1. 広島大学、2. 日本エヌ・ユー・エス株式会社、3. いであ株式会社)
キーワード:
AI、流体力学、深層学習、Physics informed neural networks、PINN、物理AI、ダウンスケーリング、水工学、CFD、数値計算
近年,AIを用いた数値解析モデルのダウンスケーリングに関する研究が多く行われている.AIを用いた手法に共通する課題として,未学習領域の予測精度や予測結果の物理学的妥当性が挙げられる.この課題解決に向けて期待されているのがPhysics informed neural networksなどの物理的な方程式を用いた深層学習(以下,物理AI)である1).これらのモデルでは,境界条件などの観測結果の回帰誤差に加え,その現象の支配方程式の誤差も考慮することで,未学習領域の物理的な妥当性の担保を試みている.本研究では平面二次元流数値計算モデルと物理AIと組み合わせることで流況計算のダウンスケーリングを試みる.具体的には,①粗いメッシュで数値計算による氾濫解析を行い,②その間の細かいメッシュを物理AIで補完する.特に今回は,モデルの基礎的な挙動を把握するために,ハンプを乗り越える流れ場の計算を行う.